Aidemy Tech Blog

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"AIファースト"の取り組み"Google Assistant SDK"を使ったビジネスチャンス3選 [Google I/O 2017]

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Google I/O 2017 で発表された"AIファースト"

 Google I/O 2017 は2017年5月中旬に行われた、Googleが主催するカンファレンスイベントである。基調講演では、「モバイルファーストからAIファーストへ」と発表され、同社の持つAIテクノロジーや、AI分析基盤が惜しげもなく披露されたのが最大の特徴であった。

 今回は、そのGoogle I/O 2017で、サードパティに向けて解放されるAI機能のひとつ「Google Assistant SDKを紹介しよう。Google Assitant SDKで利用できる同社の音声認識技術については、以下Keynote動画の21:17〜から参照できる。

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Google Assistant SDKとは?

 Google Assistant SDKとは、同社のAI技術基盤をベースとして、Google Homeなどで採用されている音声認識技術を、サードパティに向けて開放する組み込みキットである。例えば、Google Assistantを用いて、「今日の予定を教えて」という発言に対し、GoogleCalendarの情報を参照して「11:00から〜〜さんとミーティングがあります」などと情報を返してくれる。*1

 現在、対応している言語は英語に限られているが、今夏までに日本語にも対応することが発表された。それを皮切りに、Google Assistant SDKが様々な製品に組み込まれると予想されるだろう。特に、同社のDeveloper向けサイト(Google Assistant SDK  |  Google Assistant SDK  |  Google Developers)を参照すると、Raspberry Piとの連携手法が強調されていた。Raspberry Piとは、ARMのチップが入った数千円で入手できるIoT用の小さなコンピュータである。ここからも、「IoTのインターフェースとして、Google Assistant SDKを使ってもらいたい」という同社の狙いが透けて見えるだろう。

 

どんなビジネスで活用できるのか?

 さて、この技術はどのように活用できるだろうか?同社はプロトタイプとして、「IoTバーテンダー」を制作していた。そのビデオ(1分間強)が次の通りである。

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 例えば、今日の気分や飲みたいお酒のイメージを言うと、その気分に合わせてカクテルを作ってくれるようなデバイスということだろう。(なんとも米国らしいバー文化を感じるデバイスである!

 他にも、どのようなSDKの活用が考えられるだろうか?私は白物家電ー「冷蔵庫・洗濯機・乾燥機・炊飯器・エアコン・電子レンジ」との親和性が高いと考えている。これらの家電機器は今後、IoT化されると言われているデバイスの筆頭であり、機器ごとに異なったインターフェース(ボタン)が取り付けられ、非常に使いにくいためだ!

 Google Assistantの具体的な組み込み方は、以下の3つなどが挙げられるだろう。

 

1. 電子レンジへの応用

 最近の電子レンジには多くの機能があるが、殆どのユーザーはその機能を把握していないと思われる。例えば「ホットミルク作成用」とか「唐揚げ作成機能」などのボタンがあるが、多くのユーザーはとりあえずワット数を「600W」に合わせ、「〜分」あたためる、といった使い方しかしてないのではないだろうか?

 もし、電子レンジにGoogle Assistantが入れば、「アツアツのホットミルクにして」「温かくなるまでレンジして」などと指示をするだけで電子レンジを作動でき、馴染みない機能も、自然に使えることになるだろう。

 

2. 洗濯機への応用

 洗濯機も同様に、中身によって設定を変えたりする必要があり、その設定を記憶しているユーザーは稀であろう。いちいち、中身によって、洗濯機のボタンを複数回おさなければいけないのは非常に煩わしい。「大事なブラウスが痛まないように洗濯して」など、言葉によって指示できれば、これも手順を簡略化して洗濯できる。 

 

3. エアコンへの応用

 最後に、エアコンにもGoogle Assistantが立ち入る隙があるだろう。エアコンのリモコンが見当たらず、1分以上部屋の中を探した経験は無いだろうか?もしエアコンのインターフェースが「リモコン」でなく「音声」であったら、こうした経験をせずに快適に「少し暑いから温度を下げて」「エアコンを切って」などで操作でき、非常に便利である。

 

 以上のように、白物家電を中心に、インターフェースとしてGoogle Assistantが導入される可能性は非常に高い。今後、白物家電メーカーが、どのようにこのSDKを用いた家電を発売するのか、注目したい。

*1:現状のSDKの標準の機能では、Google Calendarなどのサードパティとの連携はサポートされていない。